「香川県防災士会」 設立趣意書

我が国は災害列島といわれています。地震、風水害、土砂崩れ、火山の噴火などによる被害は、人命をはじめとして多大な経済的損失をもたらし、その影響は真に深刻なものがあります。香川県でもこれまでは災害の少ない県でしたがここ数年、台風や大雨で多数の死者を出すような災害が多く発生しています。
これら災害時には、公的機関のみに頼るのではなく国民の一人ひとりが我が事として、自分の命は自分で守る、地域は地域で守る、職場は職場で守るという気概を持ち、積極的に行動することが必要であります。こうした考えのもと、特に阪神・淡路大震災の経験を契機として、防災に関する啓発と災害時の救援活動などにリーダーとなることの出来る人材が求められるようになりました。
行政、学界その他民間の防災に関する専門家、実務家が検討した結果、常日頃から防災のための啓発活動を行い、災害時には被害を最小限に食い止める働きをする防災士の養成が始まりました。
 平成15年4月に日本防災士機構が設立され、同年10月に第1号の防災士が誕生して以来、平成19年2月28日現在全国で約16,493名が防災士資格を取得しました。香川県でも110名の防災士が社会に送り出されるに至っております。
 防災士は、自助、共助の精神のもと、家庭をはじめとして、地域で、職場で防災力向上のための活躍が期待され、そのための専門的な知識・技能を身につけた人々でありますが、災害の態様は多岐にわたり、その対策も絶えず見直されています。
 こうした中で、防災士がよりその能力を発揮するためには、防災士相互の協力が不可欠であります。防災士一人ひとりではその働きに限界があります。防災士がその知識を更新し絶えず最良の資質を身につける上で、個々の防災士の活動を強力にバックアップするネットワークが必要となります。
 以上のような考えから、香川県内の防災士有志が相集い、日本防災士会と協力して、防災士相互の交流を通じ、研鑚の場として「香川県防災士会」を設立する運びとなりました。つきましては多くの防災士の方々と、そして、ご協力いただける有志の方々のご理解とご賛同を切にお願いする次第です。
  
平成19年4月吉日
                             香川県防災士会設立委員会